CogEvalは、多発性硬化症(MS)患者の認知機能をiPadベースで評価するように設計されています。CogEvalはSymbol Digit Modalities Test(記号数字モダリティ・テスト、SDMT)を基にして、注意力、精神運動速度、視覚処理能力、およびワーキングメモリ(作業記憶)から認知機能の程度を調べます
多発性硬化症は認知障害を伴うことが多く、患者の40~70%に認められていて1、生活の質(QoL)に悪影響を及ぼすこともあります。1 多発性硬化症の診断を受けた患者には早い段階でSDMTや同様の検査(CogEvalでの処理速度テストなど)をスクリーニング検査として行うよう、全米多発性硬化症協会は推奨しています。2
CogEvalにより認知機能の評価を簡素化できるかもしれません。3 CogEvalを用いた認知機能の定期スクリーニングには次のような利点があります。
この2分間のCogEvalの評価テストでは、患者がキーの表示通りに記号に対応する数字を選びます。評価テストが終了すると、加工していない患者のスコア(評価テストの合計正答数)と調整済みZスコア(患者の実際のスコアと、規範研究の年齢と学歴の回答を基にした線形回帰モデルのデータから得た予測スコアを表したもの)を医療従事者が見られるようになります。
1. Disease modifying treatments and symptomatic drugs for cognitive impairment in multiple sclerosis: where do we stand? Niccolai, C., Goretti, B. & Amato, M.P. 2017, Mult Scler Demyelinating Disord .
2. Recommendations for cognitive screening and management in multiple sclerosis care. Kalb R, Beier M, Benedict RH, et al. 2018, Mult Scler, pp. 1665-1680.
3. Processing speed test: Validation of a self-administered, iPad®-based tool for screening cognitive dysfunction in a clinic setting. . Rao SM, Losinski G, Mourany L, et al. 2017, Mult Scler, pp. 1929-1937.